第30回「今注目されている肩甲骨について」

2017-06-14

昨今とても話題になっている「肩甲骨はがし」というのを、皆様もお耳にしたことはございますでしょうか?

 

「肩甲骨はがし」とは、肩甲骨の動きをよくして周りの筋肉をほぐすことです。

 

言葉に物凄くインパクトがあり急速に話題となっていますが、当院の施術では開院当初からこの「肩甲骨」の動きは重要視し、あらゆる症状に対してアプローチをしております。

 

今回はその「肩甲骨」についてお話ししていきたいと思います。

肩甲骨の位置

胸椎と肋骨と胸骨からなる「胸郭」の背面接してます。

大体胸椎2番から7〜8番の高さに位置しているのが正常です。

 

肩甲骨の可動方向

基本的には6方向へ動きます。

・挙上・・・真上への動き。

・降下・・・挙上と反対で真下への動き。

・外転・・・脊柱ラインから外方へ離れていく動き。

・内転・・・外転とは反対に脊柱ラインに近づく動き。

・上方回旋・・・肩甲骨下角(下の部分)が上外方へ上がっていく動き。

・下方回旋・・・上方回旋とは逆に上内方へ上がる動き。

 

第25回「肩関節のメカニズム①関節編」でお話ししたとおり、この肩甲骨の動きが肩関節の動きに大きく関与していますので、この各方向への動きをしっかりつけることにより、肩関節が大きく動くようになります。

 

肩甲骨に付着する筋肉

肩甲骨には、大きな筋肉から小さな筋肉まで非常にたくさんの筋肉が付着しております。

主な筋肉を上げていくと、

●肩甲骨上の方●

・肩甲挙筋・棘上筋・棘下筋・三角筋・僧帽筋

●肩甲骨外の方●

・小円筋・大円筋

●肩甲骨内の方●

・大菱形筋・小菱形筋・前鋸筋

●肩甲骨下の方●

・広背筋

など、これらが全てではありませんが、これだけの筋肉が肩甲骨に付着し、そして肩甲骨の動きに関与しているのです。

 

ということは、

肩甲骨の動きが悪くなる ⇒ これらの筋肉のはたらきも悪くなる ⇒ 肩が凝る

逆に、

これらの筋肉のはたらきが悪い ⇒ 肩甲骨の動きも悪くなる ⇒ 五十肩になる

ということになるのです。

 

肩甲骨の内側がすごく凝って痛い・・・

よく肩甲骨の内側の凝り・痛みを訴える方がおられます。

この辺りに発生する症状には「頚椎ヘルニア」など神経性の原因が考えられるケースもあるのですが、姿勢不良からくる筋肉の拘縮による凝り・痛みというケースも非常に多いです。

背中が丸まると肩の位置が前へズレます。

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それに伴い肩甲骨が外方へズレます。

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そして菱形筋(上図参照)が引っ張られ緊張します。

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菱形筋の付着部である肩甲骨内側にストレスが加わり凝り・痛みになります。

 

運転手やデスクワークをされている方に非常によく見られます。

こういったケースの場合は、ただ菱形筋にアプローチをして緊張をとるだけではなく、肩甲骨を正しい位置に戻す必要があるのです。

 

肩甲骨を大きく動かして競技力アップ

プロ野球選手の大谷翔平選手やゴルフの石川遼選手、また水泳の瀬戸大也選手などが、肩甲骨が普通の人たちよりも異常に動くのをテレビなどで見かけたことがないでしょうか?

あそこまでは動かなくても、やはり肩甲骨の可動域が大きければ大きいほど肩関節周辺の筋肉もよくはたらき、力も発揮されやすくなることは間違いありません。

ということから、当院ではスポーツをされてる方の競技力アップのためにも、肩甲骨に対するアプローチは欠かしません。

 

このように、肩甲骨はあらゆることにおいてとっても大きな役割を担っておりますので、皆様も一度ご自身の肩甲骨の状態をチェックされてみてはいかがでしょうか?

 

肩甲骨セルフトレーニング法

 

 

 

 

 

 

 

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