第7回「ランニングによる障害(2)」
先週「ランニングによる障害(1)」をアップしたところ、すごくたくさんの反響を頂き、改めて「ランニングブーム」の凄さを実感しました。
ということで、早速第2弾をアップさせて頂きます。
***シンスプリント***
下腿部(膝より下)の様々な痛みを総称して「シンスプリント」と呼ぶこともあるようですが、主には、脛骨(膝より下の太い骨)の後面の内側にある「後脛骨筋(こうけいこつきん)」という筋肉に発生する痛みのことを言います。(図の右足の方)
後脛骨筋は、足首を内側に向けて倒す際にはたらく筋肉ですので、ランニング時に地面を蹴る際に強くはたらきます。ですので、痛める原因で最も多いのは「走り過ぎ」です。特に、まだ脚が出来上がっていないトレーニング初期の段階で無理して走り過ぎて痛めるケースが多いです。
また、走り方が悪くて痛める方も多いように思います。つま先が外を向くような走りをしている人は、地面を蹴る際に後脛骨筋が正しくはたらかず痛めたり、もしくは上の図の左足にある「前外側シンスプリント」と言われる「前脛骨筋(ぜんけいこつきん)」に過大なストレスがかかって痛めることもあります。
シンスプリントは、痛みを我慢して走ってると疲労骨折・剥離骨折に発展する可能性もあります。痛みを感じたら、まずは「腸脛靭帯炎」と同じく休養・アイシングが必要です。そして、痛みが引いてもいきなり長い時間・距離を走るのではなく、ゆっくりとしたペースで徐々に慣らしていくのがよいでしょう。
また、予防・再発防止のためには、
(1)ふくらはぎから足裏にかけての筋肉を柔軟にして足首の可動域を広げる。
(2)お尻から太ももの筋肉の緊張をとり下腿部へのストレスを軽減させる。
(3)蹴り脚が正しく行われるよう足首の調整をする。自分でも意識する。
以上が必要となります。
次回は、「足底筋膜炎」